2016.10.11 株式会社博勝堂渡邊会長 手作り特殊製本

夏目坂のみなさま

10月11日の定例会のご報告です。

講師は、博勝堂渡邊会長でした。

博勝堂様は製本の工程を一貫作業で行うという高い技術をもつ製本会社で、会長自身も、東京マイスターに認定されるなど製本のスペシャリストです。
講演の内容は、サンプルを持参いただきまして、四つ目綴じ、高貴綴じや本大和綴じ等和本について、今旬の朱印帳やかっくら本等折本について、上製本、並製本について、豆本、平綴じミシン本等デザイン本について、ドイツ装、紐付き特装本等特殊加工について、小口糊本と四方帙セット等美術本。そして卒業アルバム、ブライダル台紙等アルバムまで40点ほど紹介していただきました。
後半は製本上のトラブルについて具体的に解説していただきまして、こちらも大変参考になりました。
仕事について志の高さを感じた講演となりました。

次回は11月8日です。

手塚

 

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1956年創業で、和本、折本、上製本、並製本、デザイン本、美術本、卒業アルバム、
メニュー・台紙、特殊加工をすべて工場内で加工できる会社は他にはなく、
そして今、最も旬な御朱印帳は、需要に対し供給が間に合っていないそうです。

製本上のトラブル
● 折ズレ、針、くわえの問題
刷り本の直角が出ていない。針やくわえがうまくセット出来ていない。
● 擦れ、キズ、ペコの問題
断裁時、特に折機械での擦れや傷が出やすい。紙の持ち方でペコが出やすい、紙質や
斤量にもよる。丁合時、糸カガリ時。
● 粉による問題(多い場合と少ない場合)
多い場合のトラブルではすべる為折が正確に折れなくなる。キズが出やすくなる。
少なすぎる場合はべ夕印刷ではブロッキングが出やすくなる。擦れキズが出やすくな
る。
● 貼り込みの問題
貼り込みの糊代にベタインクがあると剥がれたり、弾いたりする、場合によっては貼
り込みが出来ない。貼り込み部は糊代に3から5ミリ取られるので絵柄の確認が必要。
● 背加工の問題
背の見開きまで印刷かおる場合糊の入り込みやブロッキングの危険度が増す。
インク面と背貼りの間で合い剥ぎを起し背固めが取れてしまう事故が起こりやすい。
背加工の劣化によってバラけることがある。
● 裁ち代の問題
ドブが狭すぎる。落としが少ないのでシワが目立つ。本文と扉や口絵の落とし寸法が
同じでない。加工上落としが広めに必要なのに狭い。天地合わせで印刷されていると
落としの調整が出来ない(表紙・見返し・扉等)。
● 台割面付けの問題
背丁が入っていない。ノンブルが無い。
本文が天合わせなのに扉や印刷見返しが地合わせになっている。特に糸かがりの場合
貼り込み台(2nとか4 p)が見返しと本文の間に集中すると重くなり綴じが自動で
できない場合がある。(貼り込み台の位置確認)
● 紙質、紙目、斤量の問題
厚い紙は折が安宝しない(1 6 pを8 Pにする)。見返しは本文より基本的に厚めを使
用する。逆目の紙は基本的に避ける。
● 反りの問題
表紙の材質によっては伸びや縮みによって芯ボールに影響する。チップボール(芯ボ
ール)の乾燥が完璧でないため反りが出やすい。(くせ取りをするか数日間プレスして
寝かせる)。基本的には表紙及び芯ボールは順目にするが、場合によっては逆目であえ
てとることもある。(おすすめは出来ない)
● 束見本の問題
加工上の問題点の早期発見!    (固い、柔らかい、折れる、折れない、くっ付かない等)
見本と本番の厚みが違う。(見本作成後紙質を変えたり、斤量を変えたり、ページ数が
変わったりしてケースに入らない)。
印刷の位置が合わないことを防げる(背文字、折り返し部、カバー、腰帯)。
● インクの問題
マット紙の色落ち。(マット専用インクの使用、ニス引きの有無)擦れ防止策。
ブロッキング(圧をかけたときにくっつかない、擦れに強い加工)
● 予備数の問題
加工上必要な作業ロスと時数割れしないための予備数の確認
表紙の枚数、扉、口絵、見返し、本文(1台でも足りないと少ない数が製本の数にな
ってしまう、バラつきをなくす)等同じ予備数ではない!
予備数は加工内容によって一定ではない。
● 刷り直し、刷り替え、刷り足しの問題
生産計画への影響が大きい。お互いに苦労する。

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